「Amazonすらも脅かす?!地産地消の経済効果」

地産地消は地元の野菜を買うだけじゃない!本当の地域経済の発展を起こしませんか?

農業にも経済にも詳しいナチュラルフードコーディネーターで、イタリアンカフェオーナー兼シェフの入田さん(キャラ渋滞エグい)に、これからの地産地消のかたちを訊いてみました。

もし、あなたが田舎に、住んでいるかもしくは移住を考えているなら、衰退していく地方を持ち直すことは、あなたの生活や収入に直結します。一緒に何ができるか考えてみませんか?

地産地消のメリットの一地域貢献=地域経済の発展

 ――まずは、地産地消のメリットってなんですか?

入田 「おいしい」ことと消費者目線で「安い」こと「地域貢献」ですね。

――(「おいしい」と「安い」については別記事にするので、)

 今回はその3つのメリットのうちの「地域貢献」の話をお訊きしたいです。

入田 僕が考える地産地消での地域貢献って経済発展なんですよ。地域発展ということは町のGDPが上がってるってことなんで、単純にいうと地域住民の給料が上がるってことです。経済発展のsは町内や地元で何回消費をおこせるかなんですよ。町外で消費したらお金が町に落ちないんですよ。

お金の価値の話になりますけど、例えば1000円の野菜を町で作りました。それが町外で売れました。ってなると町内に残るお金の価値は1000円だけなんですよ。

だけど、例えば1000円の消費が町内で4回起きたとして…

1000円分の野菜を作った農家さんいて、それが町の飲食店に売れまし た。

その農家さんが町の本屋さんから本を買いました。

その本屋さんが町の美容師さんにカットしてもらいました。

その美容師さんが町の飲食店に食べに来ました。

となると一周回って4回使われるんで、たかだか1000円札かと思いきや、1000円が4回使われたら、町内で4000円の価値がうまれてるんですよ。使えば使っただけ価値がうまれるんで。

もともと町の中にあるお金が外に出ていかないまま、町の人が物やサービスを買うことができて発展していくんです。これが経済なんですよ。

―― ただ物が売れれば良いわけではなく、町内で消費されることが大事なんですね?

入田 町の中でなるべくいろんな商売があって、色んな人を経ていくと町が発展するんです。町でお金が使われると誰かの所得になって、それが誰かの所得の手で自分の売上に返ってくる。

地域経済からお金が逃げていくパターン 復興券の落とし穴

―― 逆に町内のお金が逃げていく時は、どんな時ですか?

入田 復興券(町の経済活性化のための商品券)を出すとか、税金で集めたお金を町が投資するときに、町以外の企業や大手会社にお金が流れていくような政策をとることで、町からお金が減ってきます。

―― えー、復興券が出たらコンビニで使っちゃってましたけど~。

入田 その結果、町内のコンビニの店員さんの給料が爆上がりしたらいいんですけど、時給は復興券によって上がらないので。大手コンビニへお金が入るだけなので。

ここで気づかなといけないことは、「復興券を町内のコンビニで使ってしまうような状態であるなら、

そもそも復興券を使うお店がないという判断になるから、お店を町の中に建てなきゃいけない」ということなんです。でも、なぜか分からないですが、どの市町村も外からお金を入手しようとするんですよ。

―― 観光とかでですか?

入田 そうです。外からお金を得ようとするよりも…例えば町に年50億円の動かせるお金があるとすれば、そのうちの10億円を町に投資して、消費を4回使われたとしたら40億円分の経済効果なんで、

町民が1万人だとしたら一人あたり1年間で4万円上がることになるんですね。それってデカくないですか?

――効率よく経済効果を得れますよね?

入田 そうです!

町の消費を増やすこと≒Amazonにケンカを売ること

―― ここまで話を聴いていて、思ったのですが、町内で消費をまわすことってAmazonとか大手企業を利用する機会を減らすことですよね。大手にケンカ売ってますよね?(笑)

入田 売ってます!今の経済学に強烈にケンカ売ってるんで(笑)。

―― Amazonで本を買うより近くの本屋のほうが町に経済効果が得られるということですよね?

入田 そうそう、あと、本だって、町の本屋がAmazonみたいなことをすればいいだけじゃないですか。

 ――どうゆうことですか?

入田 人気商品とかは在庫をもちろん置いておいて、在庫にないものはネットで受け付けて郵便局や配送業者と提携して配送して。あと今Amazonとかでも予約式の新刊が多いんですよ。それもネットで全部予約してもらって発注書に予約分を書いて、本が店舗に来たら、どんどん配送していって町全体の本の需要を賄えるじゃないですか。

―― 配送の提携についてはどうでしょうか?

 例えば地元の郵便局と本屋が提携して、送料月額1000円のサブスクにお客さんに入ってもらう感じにすればいいじゃないですか。郵便局にも毎月マージンが入ります。で、サブスクに入ってる人たちどんどん注文するんで、本が到着したら郵便局に渡して、ゆうパケットとかで遅れるじゃないですか。

――Amazonより早く届きますか?

入田 届きますね。しかも予約制だから、予約制にどんどんしちゃえばいいし。

――Amazonとの差別化はどう考えますか?

逆にAmazonとかテレビがやってくれないサービスをすればいいじゃないですか。

今回の新刊これですとか前回買ってくれた人に次の新刊でますよとか、通知が行くとか、本を買ってくれたお客さんにメールで「この漫画楽しかったですよね~。この作者さん次はこんな本書いてますよ~」とか打てばいいじゃないですか。本当の本屋じゃないですか。本を読んでる人が「オススメの本これです」って。そんな本屋さん楽しくないですか?

――本屋とお客さんの近い距離感がいいですね。じゃあ、町の需要や傾向を把握して発信したりするってことですか?

入田 そうそうそう。昔はAIとかパソコンがなかったから作業量が足らなかったんですよ。技術力じゃなくて、そもそも時間が足りないんで、それだけのことできなかったけど、今、AIとかネットがあるから、技術力じゃなくて作業力が短縮されてるんで、情報とか、検索するとか調べるとか、その時間が短縮されてる。AIは誰が買ったとか、仕分けとかそういうのをAIにプログラムしてれば勝手にやるんです。だからここまでのサービスができようになるんですよ。AIとか、仕事が取られるんじゃなくて、より高度な仕事に転換できるんですよ。本屋の仕事って今まで本を陳列して、ちょっとポップ書いて終わりだったじゃないですか…

――今ってAIでポップとかも作れるんですか?

入田 そうですよ。だから、今まで人間がやってた仕事のうちの作業に当たる部分はAIを使って、人間は人間しかできないコミュニケーションっていう部分を選べばいいんですよ。

例えばワンピースの最終巻が出たとして、

店が「尾田っちの最新刊キタ━━(゚∀゚)━━━━!!」て言って、買ってくれた人たちに感想をコメントを書いてもらったり、みんなでワンピース座談会やろうぜみたいなチャットルーム作って、ワンピースの考察をみんなで書くみたいなことを本屋が主体になってやって、ワーッて盛り上がってたらめっちゃ面白いじゃないすか。

――実店舗の本屋としてはどのように経営するんですか?
 で、地元の人は従来の本屋さんとしても使うはずですから、地元密着目線で選んだ本を店舗に在庫をかかえておいて、その地域にあったおすすめの本を並べますね。田舎だったら農業が多いから“これからの有機農業はこれだ!ベスト10”とか言って“ぶゎーッ”と有機農業の本を並べたりして…。

あと、町の小中高の教科書とか、図書館の本を取り扱って、固定収入を得ながら、あとは自分たちの努力でお金が入ってきますよ。これだけで僕は本屋をやりたくなってくる(笑)。

――従業員はどうしましょう?

入田 システムがしっかりしてるから、パートさんを「本好きあつまれ~!」って募集したらいいと思いますよ。こういう店や団体が町の中に“ブワ~っ”とできて、町でお金をまわし始めるとほんとうの意味での地産地消になるんですよ。

町を総合化した地産地消で大手企業から需要を吸い取り返せ!

――地産地消っていろんなジャンルで起こるんですね~!

起こさないといけないんですよ。昔はあったんで。町をまるごと1つ成形しないと地産地消にならないんで。

いろんなジャンルの店が町にできれば、町内のあらゆる店から物を集めて、町オリジナルのコンビニみたいな店だってできますよ。大手コンビニを町に作ったってその大手企業にお金が行くだけだから、町の人の給料が上がんないから、作っちゃえばいいんですよ。

――町民の需要に沿った夢のコンビニが出来そうじゃないですか!めっちゃいいですね。

入田 コンビニもそうですけど、大企業は、総合化すると強いってわかってるんで、自分自身を総合化するんですよ。だからイオンとかって、いろんなことを全部やって、あれが正解の大きくなる術だっていうのが社会実験的に分かったんだから、私達田舎の個人としては1人ではできないから、みんなでこれからあれの模倣をすればいいだけ。イオンとかAmazonの真似をすればいいだけなんで。

システムはもう大手企業が作ってくれてるから、コピペすれば簡単なんですよ。

――本でも日用品でも田舎の一店舗としては、Amazonの品揃えには対抗しきれない部分が出てくると思うのですが、その点はどう考えますか?

入田 街の人が配達システムを作って配達してしまえば良いと思います。需要があれば必ず誰かが事業を行うはずです。

――う~ん、例えば配送業者がAmazon倉庫のような、さまざまな商品をストックして置く場所を請け負って、Amazonのシステムを真似すれば Amazonの需要をガチで吸い取れるみたいなことでしょうか?

入田 さらに、配送業を公務員化してもアリですね。

―― それはすごい!公務員化のお話ボリュームがありそうなのでもまた今後訊かせてください。

入田 大手企業が町のやり方を吸い取って成長し、地方経済を衰退に持っていったんだから、今度は町が大企業から需要を吸い取り返せばいいんですよ。需要をすり替えるだけなんで、考え方はシンプルです。それで町に活気がもどるはずです。

――消費の流れを逆流させて、活気ある地元をもう一度取り返す時代がきたんですね!話を聴いてたら昔の町並みが戻りそうですね!


入田 そう、だから僕の考える地産地消は酪農もやって、堆肥も作って水もやって、電気もやって、インフラとかライフラインを賄ってこそ地産地消なんですよ。だから医療も関係性するし、洋服も関係するし、ぜーんぶなんですよ、結局。昔の町並みを取り戻す方法として最先端とネットかAIを使っての地産地消っが大事になってくると考えてます。

――それを実現させていくのって、なんだか楽しそうです。これからの田舎の未来に希望が持てるお話、ありがとうございました!


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